hue and cry

Zoënソロ・デビュー・アルバム

Hip Hop Hums』にも参加しているフランスのプロデューサーZoën。Milled Pavement Recordsよりソロ・デビュー・アルバムをリリースしました。

このレーベルからはイギリス人MCのJamesPHoneyとのコラボレーション作品もリリースしています。プロデューサーのイメージが強く、まさかラップもできるとは知らなかったので、意外でした。Factorがラップした曲を昔聴いたときと同様の驚きです。

ラップ・アルバムとしても意外と聴きどころがありますが、やはりぼくは彼にはプロデューサーとしての実力を磨いていってもらいたい。昔のFactorと似たかんじのリリカルなサンプリングが彼の特徴でしょう。Dezordorのフリーダウンロード・コンピレーション『Dezordor Session 003』に提供したインスト・トラック「Dingue」とかヒップホップ版Third Eye Foundationとでも言える絶品のメランコリック・ビートですし(追記:Max Richterの「Sarajevo」をサンプリング)。Andrreとの「Lonely Kid」は言わずもがな。


Zoën – Dingue

そして、このZoënという人はぼくとタマス・ウェルズが知り合う前から彼のmyspaceのトップフレンドリストにいつづけている男です。未確認なのでふたりが関係あるのかないのかわかりませんが、タマスとぼくとつながっているヒップホップ・プロデューサーはこの男だけでしょう。それが意味があるのかどうかはわかりませんけどね。

いろんなラッパーをフィーチャーしたアルバムを製作中とのこと。そのなかから「Lonely Kid」を借りたわけなんですけど、sosoやAstronautalisやCeschiあたりをフィーチャーしたその作品もかなり期待できると思います。要注目!

Zoën myspace

Chris Garneau プロモフォト新作

ぼくらのリトル・プリンス=クリス・ガノの新しいプロモフォトが公開されましたよ!いろいろと突っ込みどころ満載ですが、ノーコメントで!

ちなみにこれはいちばんソフトなほうです。ハードなのをお好みのかたはどうぞこちらをご覧ください。なんというか・・・ピアニストでもあるという、カーリーこと假屋崎省吾とのコラボを期待したいですね!

Motionless 1stアルバム入荷

3/31リリースのコンピ『Hip Hop Hums』にも1曲収録されているフランスのバンドMotionlessの1stアルバム『the inertia of an accent at rest』を入荷しました。

以前こちらでも少し紹介しましたが、Ancient MithのPonowai Floraからのリリース。Demune、Ancient Mith、Babel Fishhなどをフィーチャー。プロフェッショナルなジャズ・トランぺッターがメンバーに含まれているのが特徴(来日経験もあるようです)で、ジャズとブレイクビーツとヒップホップをミックスさせた、メランコリックだけどアッパーなアルバム。そのなかでもひときわメランコリックでダウンテンポなThesis Sahibヴォーカルのトラックを『Hip Hop Hums』のために借りました。ポストロックっぽいトラックでとてもクールなんです。実はラップよりもインストトラックが特にすばらしいバンドだったりもします。

p*dis : Motionless / the inertia of an accent at rest 詳細ページ
Motionless myspace

Fake Four Japan Tour 2010

なんとCeschiが主宰するレーベルFake Four Inc.のジャパン・ツアーが4月下旬に行われることになりました。ヒップホップのみならず、最近はBoy in StaticやElectric Presidentをリリースするなど、いまもっとも注目を集めるレーベルのひとつでしょう。しかし、まさかのジャパン・ツアー!

来日メンバーはCeschi、Sole、Awol One、そして我らがFactorの4名。それにFake Four日本支部のKaigenが加わります。どうせならCars & Trainsも・・・と思いますが、今回はFake Fourヒップホップ部のみってことで。

日程は以下のとおり。

04/30(金)東京@Bed
05/01(土)金沢@MANIER
05/03(月)大阪@Sunsui
05/04(火)高崎@WOAL

ツアー用のmyspaceも作られています。

クラブでのライヴだし、このメンツだとCeschiはギターの弾き語りとかはやらずに、FactorをDJに据えてラップだけのライヴになるのでしょうか。なんにせよ、楽しみですね。

ちょうどGWなので、旅行とか行かない人はぜひ遊びにいきましょう!

hueニュー・コンピレーション『Hip Hop Hums』

liricoのデジタル・コンピ『Saddest Songs』につづき、hueのほうでもコンピレーションを作りました。その名も『Hip Hop Hums 〜ハナウタ・ヒップホップ〜』!!こちらもiTunes限定リリースで3/31よりダウンロード開始です。

例によってSEO的配慮によりやぼったいサブ・タイトルがついておりますが、テーマは「鼻歌」。2006年に作った最初のコンピ『hue and laugh and cry』の続編という位置付けで、「泣けるヒップホップ」と呼ばれるすべてのものにそっぽを向く、独特の軽やかさと自由を持ったトラックを集めました。

非ラップ、非うた、非ポエトリーリーディング・・・カテゴライズ不要。ヒップホップをあえて名乗っていますが、そんなのただの名前です。

トラックリストはこんなかんじ。

01. Zucchini Drive / Earth To Kurtwood
02. Epic & Nomad / Another Left Wing Peace Song
03. Zoen and Andrre / Lonely Kid ※
04. Cavemen Speak / Brothers In Life
05. Otem Rellik / Warm Pockets (feat. Astronautalis)
06. Set In Sand / In a sense a flowers (Joseph Minadeo remix) ※
07. Zoen / Melancholie ※
08. Factor feat. Nomad / Home Again (remix) ※
09. Oskar Ohlson / Rauchzeichen (feat. Audio88)
10. Factor / Snow Harp ※
11. soso / Birthday Song
12. Motionless / Us Anymore (feat. Thesis Sahib)
13. Nuccini! / A Divine Example
14. soso / Hungover For Three Days Straight (Don’t Matter)
※Previously unreleased

hueにとってなじみのある連中がほとんどですが、新顔もちらほら。全14曲中、5曲が未発表音源です。そのなかでも注目はNomadとFactorが組んだ奇跡的名曲「Home Again」(Factor『Chandelier』収録)を生バンドでリミックスしたトラックでしょうか。まさに鼻歌と呼ぶにふさわしいNomadの軽さにバンドの重厚感が加わったアガる1曲になっています。

Set In Sandの「In a Sense a Flowers」をLow in the SkyのJoseph Minadeoがリミックスしたトラックも最高。原曲に軽さを加えた牧歌的なリミックスになっています。

そして、もっとも重要なのが、フランスのとZoën と、AndrRomakのAndrreが組んだ「Lonely Kid」。たとえば、『hue and laugh and cry』における「Another Tomorrow」と同じ、というとわかりやすいでしょうか。「Another Tomorrow」が「卒業」だとすれば、「Lonely Kid」は「入学」のアンセムという勝手なイメージです。映画『シン・レッド・ライン』で使用されたメラネシアン讃歌を大胆にサンプリングした疾走感と高揚感のある超名曲。Zoënの文句なしのビートがすばらしいのは言うまでもありませんし、Andrreのいい意味での若さや青さが爆発したヴォーカルに感動しないものはいないでしょう。ちょうどぼくがメラネシアン讃歌について書いたこのエントリーと同じ時期にこの曲と出会い縁を感じたのをはっきり覚えています。多くのひとに聴いてもらいたい1曲です。

・・・ってこの曲だけをダウンロードされるのもアレなので、1枚のアルバムとしてもすばらしいですよー・・・と付け足したかのように小声で言っておきます。ぜひ、アルバムとしてダウンロードしてください。900円でございます。

『Hip Hop Hums』詳細/試聴:

http://www.inpartmaint.com/hue/hue_title/DDIP-3026.html

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