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Andrre『Learn to Love』/Speed Dial 7『Short Rich Apocalypse』入荷!

お待たせしました!入荷待ちだったAnddreのデビュー・アルバム『Learn to Love』とZucchini DriveのTom De GeeterによるSpeed Dial 7のデビュー・アルバム『Short Rich Apocalypse』のLPを同時入荷しました!!

日本では他ではなかなか手に入りませんよ。たぶん。とりあえずAmazonでは買えません。よろしくお願いします〜。

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カナディアン・インディー・ヒップホップの最終兵器Andrreの蒼すぎるデビュー・アルバム『Learn to Love』

カナダのケベックのアーティストAndrreとの出会ったのはたしか2006年のことだったと思います。

myspaceを通してぼくにコンタクトをとってきた彼は当時なんと18歳。sosoやFactorを聴いて育ったという彼の音源は、荒削りながらも間違いなく偉大な先人たちのリリカルさを受け継いだもので、ほんとうに「アンファン・テリブル」というのがぴったりでした。

その後、うたとラップの融合をコンセプトにしたhueの2作目のコンピ『Once a hue, Always a hue』(2007)を作るときに声をかけ、Pierre the Motionlessのビートによるソロ曲「Sunset And Thoughts」と、RomaとのプロジェクトAndrRomakの「Life up There」の2曲を収録しました。

それからもぼくはつねに彼に決して小さくはない期待を寄せていたのですが、AndRomakのデビュー・アルバム『Beauty is but skin deep』が出たのはすでに時代がカナダのインディー・ヒップホップを必要としなくなった感のあった2009年になってからのことでした。

昨年の3作目のコンピ『Hip Hop Hums』に収録したZoënとAndrreのコラボレーション曲「Lonely Kid」のことは以前も書きましたが、間違いなく2010年でもっとも「アンセム」という名にふさわしかったこの名曲を作り上げてくれたことで、ぼくの長年の期待に対する答えとしては十分すぎるほどでしたが、今回、初めてのソロ・アルバム、その名も『Learn to Love』を届けてくれました。

これまで彼がMilled Pavementやhueのコンピに提供した曲やAndrRomakの曲などをAndrreのすべてを詰め込んだと言ってもいい一枚。

ぼくは4年間、この作品を待っていたんだ。

時代が違えば、彼は救世主となっていたことでしょう。だけど、彼は遅すぎたのです。残念ながらこの作品が内容にふさわしいだけのポピュラリティーを得ることはたぶんないと思います。需要と供給のバランスを壊すには作品の内容だけではどうすることもできない。その圧倒的な真実を前にしてなお、ぼくはこの作品のすばらしさを伝えたい。

Zoën、Roma、Pierre the Motionlessら優秀なプロデューサーに支えられ、Nolto、Astronautalis、Nomadといったhueにとって友人たち
とも言えるそうそうたるアーティストが参加していますが、個人的には他のアーティストをフィーチャーした曲よりもAndrreのソロのほうが際立っていると思います。光り輝いていると言ってもいいでしょう。

Zoënとの「Lonely Kid」はなぜか「Learn to Hope」と名前が変わっていますが、やはりこの曲の圧倒的なカタルシス。メラネシアン讃歌のサンプリングとともに歌われる少年の叫び。何回聴いても飽きることなく、いつまでも新鮮さを失うことのないことが名曲の条件だとすれば、これは名曲以外のなにものでもない。Factorたちの「Another Tomorrow」と同等なのです。

Andrre – learn to love – Learn to hope by pdis_inpartmaint

そして、Funkenとの共作「Boys Don’t Cry」。キュアーの同名曲のAndrreなりのカバーであり、トリビュートとも言えるこの曲の爽快さ。もはやヒップホップではないけど、Andrreの音楽の決して枯れ果てることのない蒼さをもっとも表した曲だと言えるでしょう。ひとりでいくつもの声を使い分けるヴォーカルは決して表現力があるわけではないと思いますが、ひとの心をうつ「何か」を持っているんじゃないかと。


BOYS DON'T CRY – ANDRRE & FUNKEN

I can’t figure it out, I wish I was stronger
Hard times are behind so we can make it happen
Someone’s following my voice, I want to be an astronaut and fly away, away

わからないよ ぼくはもっと強くなりたいんだ
厳しいときはもう過ぎ去ったんだ ぼくらならできるさ
だれかがぼくに耳を傾けてくれる 宇宙飛行士になってこの空を飛び立ちたい
(「Learn to Hope」)

だいじょうぶ、Andrre。ぼくはきみの歌を聴きつづけるよ。
30歳を目前にしてこの蒼すぎる作品に出会えてよかったと思います。

p*dis online shopには今月の下旬に入荷予定です。

p*dis online shop : andrre – learn to love商品ページ

hueニュー・コンピレーション『Hip Hop Hums』

liricoのデジタル・コンピ『Saddest Songs』につづき、hueのほうでもコンピレーションを作りました。その名も『Hip Hop Hums 〜ハナウタ・ヒップホップ〜』!!こちらもiTunes限定リリースで3/31よりダウンロード開始です。

例によってSEO的配慮によりやぼったいサブ・タイトルがついておりますが、テーマは「鼻歌」。2006年に作った最初のコンピ『hue and laugh and cry』の続編という位置付けで、「泣けるヒップホップ」と呼ばれるすべてのものにそっぽを向く、独特の軽やかさと自由を持ったトラックを集めました。

非ラップ、非うた、非ポエトリーリーディング・・・カテゴライズ不要。ヒップホップをあえて名乗っていますが、そんなのただの名前です。

トラックリストはこんなかんじ。

01. Zucchini Drive / Earth To Kurtwood
02. Epic & Nomad / Another Left Wing Peace Song
03. Zoen and Andrre / Lonely Kid ※
04. Cavemen Speak / Brothers In Life
05. Otem Rellik / Warm Pockets (feat. Astronautalis)
06. Set In Sand / In a sense a flowers (Joseph Minadeo remix) ※
07. Zoen / Melancholie ※
08. Factor feat. Nomad / Home Again (remix) ※
09. Oskar Ohlson / Rauchzeichen (feat. Audio88)
10. Factor / Snow Harp ※
11. soso / Birthday Song
12. Motionless / Us Anymore (feat. Thesis Sahib)
13. Nuccini! / A Divine Example
14. soso / Hungover For Three Days Straight (Don’t Matter)
※Previously unreleased

hueにとってなじみのある連中がほとんどですが、新顔もちらほら。全14曲中、5曲が未発表音源です。そのなかでも注目はNomadとFactorが組んだ奇跡的名曲「Home Again」(Factor『Chandelier』収録)を生バンドでリミックスしたトラックでしょうか。まさに鼻歌と呼ぶにふさわしいNomadの軽さにバンドの重厚感が加わったアガる1曲になっています。

Set In Sandの「In a Sense a Flowers」をLow in the SkyのJoseph Minadeoがリミックスしたトラックも最高。原曲に軽さを加えた牧歌的なリミックスになっています。

そして、もっとも重要なのが、フランスのとZoën と、AndrRomakのAndrreが組んだ「Lonely Kid」。たとえば、『hue and laugh and cry』における「Another Tomorrow」と同じ、というとわかりやすいでしょうか。「Another Tomorrow」が「卒業」だとすれば、「Lonely Kid」は「入学」のアンセムという勝手なイメージです。映画『シン・レッド・ライン』で使用されたメラネシアン讃歌を大胆にサンプリングした疾走感と高揚感のある超名曲。Zoënの文句なしのビートがすばらしいのは言うまでもありませんし、Andrreのいい意味での若さや青さが爆発したヴォーカルに感動しないものはいないでしょう。ちょうどぼくがメラネシアン讃歌について書いたこのエントリーと同じ時期にこの曲と出会い縁を感じたのをはっきり覚えています。多くのひとに聴いてもらいたい1曲です。

・・・ってこの曲だけをダウンロードされるのもアレなので、1枚のアルバムとしてもすばらしいですよー・・・と付け足したかのように小声で言っておきます。ぜひ、アルバムとしてダウンロードしてください。900円でございます。

『Hip Hop Hums』詳細/試聴:

http://www.inpartmaint.com/hue/hue_title/DDIP-3026.html