hue and cry

Grand Salvo新作『Slay Me in My Sleep』発売&来日ツアー決定!

オーストラリアのシンガー・ソングライターGrand Salvoの6thアルバム『Slay Me in My Sleep』が先週発売となりました。

Grand Salvo『Slay Me in My Sleep』
http://www.inpartmaint.com/lirico/lirico_title/AMIP-0017.html

発売元のレーベルPresevationがライセンスには興味がないとのことで諦めかけましたが、この作品はちゃんとした形で紹介すべきだという思いから、歌詞/対訳とボーナストラックのダウンロード・クーポンをつけた国内流通盤という形でリリースすることに決めました(オリジナル盤には歌詞は含まれていません)。

前作『Soil Creatures』でその才能を示した彼が作り上げた最新作は前々作にあたる『Death』のようなコンセプト・アルバムで、少年と老女の物語を紡いだ寓意に満ちたフェアリーテイルのような作品。

とにかく、まるで演劇の脚本のようにみえる曲のタイトルが長いのが特徴的ですが、物語の濃密さと、それを表現するソングライティングとアレンジメントのクオリティの高さが目を見張ります。たとえば昨年、The Leisure Societyの『Into the Murky Water』をはじめて聴いたときと同様の、「完璧なポップ・ミュージックに畏怖する感覚」をぼくはこの作品でも感じました。つまり、ポップの神様(あるいは悪魔)と取引をしたかのような怪作。

本作はベルリンのピアニスト、ニルス・フラームのスタジオでレコーディングが行われました。ニルスがピアノなどの楽器を弾いている他、共同プロデューサーとしてクレジットされています。思いもよらなかった組み合わせですが、両者のクラシカルな共通感覚はそのコラボレーションの結果である本作の至るところで聴かれます。

「国内流通盤」という形態をよく思わないかたもいらっしゃることでしょう(ぼくもそのひとりですし)。けど、儲けることを重視するならわざわざ苦労してこんなことをやるわけありません。特にオーストラリアドルはとても安定してて、ドルやユーロに比べてもオーストラリア盤はいまも高いですし、正直、このプロジェクトで得る利益はほとんどないのです。それでもこうしてLiricoが紹介する意味をすこしでも感じていただければ幸いです。アルバムのアウトテイクと思われるボーナストラックもすばらしいですし、ぜひ歌詞をダウンロードしたうえでGrand Salvoの物語にふれてください。

そして、朗報です。そのGrand Salvoがなんと来月日本にやってきます!ヴァケーションとして来日するついでにライヴもやっちゃおう、ということで数公演を行う予定。以下は詳細が確定している東京公演の情報です。同じく新作をリリースしたMinakumariとのダブル・リリース・パーティとなります。ピーター・ブロデリックとニルス・フラームも演奏した教会でのライヴ。Grand Salvoはギターの弾き語りだと思いますが、すばらしい夜になることでしょう。すくなくともタマス・ウェルズをすきなかたは決して見逃してはいけません!

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Grand Salvo『Stay Me in My Sleep』+ Minakumari 『Rang』Release Party

2012年9月23日(日)
@下北沢・富士見丘教会
open/start: 17:00 / 17:30
adv./door: 2,500yen / 3,000yen

出演:Grand Salvo / Minakumari / cokiyu

DJ:flau
PA:福岡功訓 (Fly sound)

前売りチケットメール予約 event@flau.jp
件名を「9/23」とし、
お名前・連絡先・枚数を明記の上、上記アドレスまでご送信ください。

協力:p*dis/impartment, Lirico, Parade, Taguchi, Fly sound, Preservation

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他の都市の公演も詳細がわかり次第、お伝えいたしますね。

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