hue and cry

Tamas Wellsショート・フィルム『the houses there wear verandahs out of shyness』オンライン上映!

タマス・ウェルズのミャンマーでのレコーディングを中心にインタビューを交えて彼の日常を切り取ったドキュメンタリー・ショート・フィルム『the houses there wear verandahs out of shyness』。

彼の友人でもあるイタリア人映像作家ファブリツィオ・ポルペッティーニによるこの作品はタマス・ウェルズの先日の来日公演で先行上映しました。そして、今回、期間限定でのオンライン上映が決定!12/24 20:00〜1/16 20:00までの公開となります。タマス・ウェルズからのささやかなクリスマス・プレゼントということにしておいてください。*現在はすでに完全公開しています。



作品のクレジットはオフィシャル・サイトをご覧ください。
『the houses there wear verandahs out of shyness』オフィシャル・サイト

作品はタマスのモノローグで始まります。前作『Two Years in April』のコンセプトをそのままなぞった“オーストラリア人の少女に訪れたある悲劇”。外からの騒音や停電などのさまざまな要因に邪魔をされながら「Fire Balloons」のレコーディングを試みるタマス。CDで聴けるものとは別のデモ・ヴァージョンは貴重です。「Fire Balloons」の他にも「An Extraordinary Adventure (of Vladimir Mayakovsky in a Summer Cottage) 」のデモ・ヴァージョンも演奏されています。

彼が語るミャンマーに移住した経緯と、ミャンマーに対する愛。

「長く住めば住むほど、ますますこの国のいくつかの問題に巻き込まれていったけど、ますますここの人々 と一緒にいたいとも思うようになったんだ」

「オーストラリアでのめぐまれた環境にはどこか満足できないものがあったんだ・・・ぼくらにとってはね」

そう語る彼はこれからヤンゴンに住みつづけるのでしょう。まさに第2の故郷。そして、タマス・ウェルズの音楽が生まれる街。「戦いの終わり」を意味する名のこの街で、どのようにして、あれほどまでに美しく悲しい歌が生まれていくのか。それを垣間見せてくれるこのショートフィルムはとても有意義なものだと思います。タマス・ウェルズのファンだけでなく、より多くの人に観てもらいたいものです。

なお、この作品はクリエイティヴ・コモンズ・ライセンスのもとに製作されています。クリエイティブ・コモンズ・ライセンスのうち、表示(Attribution)、非営利(Noncommercial)、改変禁止(改変の禁止。No Derivative Works)の項目が付与されており、作家はこの作品がインターネット上で自由に閲覧配布されることを望んでいます。今回は期間限定ですが、おいおいは完全公開される予定です。


About the Film(テキスト:ファブリツィオ・ポルペッティーニ)

ぼくがタマス・ウェルズと初めて会ったのは、ぼくがオーストラリアにいたときたまたまだった。2006年4月のことだ。ぼくはこれまで聴いたことのないような地元のミュージシャンがライヴをする会場にたまたま行った。ライヴはまもなく始まりそうだった。タマスのオーストラリアでの最後のライヴになるということがわかったのだ。実際、彼はミャンマーのヤンゴンに行って、彼が1年以上働いていた地域医療プロジェクトの仕事にすぐに戻るところだという。ぼくはその話に最初から魅了されていたと思う。アコースティックギターや伝統的なミャンマーのバンジョーと、散発的な電力供給のなか、(路上のセールスマンの叫び声やモンスーンのスコールとともに)ある男が数時間分の音楽を4トラックテープレコーダーにレコーディングする話。いまから4年前の同じ夜、このショートフィルムを作りたいという欲求が生まれた。実を結ぶまで時間がかかったが、ついにここに完成した。

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