hue and cry

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Factor ニュー・アルバム追記/ニュー・ヴィデオ「Lawson Graham」

ちょうどこちらエントリーを書いた直後に、Factorからニュー・アルバム『Lawson Graham』の音源が届いてようやく聴くことができましたが、これまでの数あるソロ・アルバムのなかでもベストの出来なんじゃないでしょうか。

「Lawson Graham」とはFactorのおじいさんの名前で、本作は彼に捧げられたものです。カバーに映っている青年がそのひと。他人の言葉にゆだねざるをえないプロデューサーにとってはむずかしいコンセプトだとは思いますが、参加したアーティストやラッパーはFactorが思いを込めたビートからそれを感じ取って、完璧な仕事をしていると言っていいでしょう。

持ち前のメロディックなサンプルに、西海岸アンダーグラウンドの連中との付き合いで獲得したヘヴィーネスとサイケデリアが抜群のバランスで同居したビートによる風景描写。そして、すばらしい語り手の力を借りて、語られる美しいストーリー。

まず驚かされたのが、“カナダのトクマルシューゴ”(とぼくが勝手に呼ぶ)Gregory Pepperをフィーチャーした2曲目の「Missed The Train」。両者のコラボレーションのことは前々から聴いていましたが、まさかこんな形で結実するとは・・・。Gregory Pepperはソロ・アルバアムではいろいろな楽器を操ったインディーポップでしたが、ヴォーカリストとしての彼はほんとうにやさしさに満ちた歌を聴かせてくれています。チェロが美しい後半の展開はため息つかせます。Factorのメロウ・トラックのなかではNoltoとの「Carly」に並ぶ名曲。

トラックリストを眺めたときにもっとも気になった名前がRadical Faceでしたが、彼とSoleをフィーチャーした「Living in a Vacuum」はそんな期待を裏切っていません。そして、「Home Again」以来となるNomad & Factorの新曲「Oh Oh Andy」も間違いのない名曲。「Home Again」ほどではないにしても、ふたりの相性のよさを感じさせます。力の入っていないNomadの歌のすこやかさ。Nomadの歌声はぼくにとっていつだってマジックです(Nomadニュースを唐突に挿入すると、いま新作を作ってるみたい!)。

名曲ぞろいの本作のなかでも最高なのが、Josh Martinezをフィーチャーした「PopStravaganza」。じぶんのアルバムでは時々空回りしてしまうけど、客演では最高の軽さを発揮してうまくいくJosh Martinezの法則がここでも発動して最高の出来。好きすぎてうまく説明できませんが、ぼくが思わず頭によぎったのはFactorへの感謝でした。

先日、彼が帰国したあとにぼくが彼にメールしたのは、「ぼくらのやっている仕事はお金だけは生まないけど、感情とか、信頼とか、熱情とか、お金以外のすべてを生み出すんだ」ということでした。こういう音楽を作れるならだいじょうぶ。誰も彼を捨てることはないでしょう。


Factor – Lawson Graham

そして、こちらがタイトル・トラックのヴィデオ。監督はJosh MartinezのヴィデオでおなじみのStuey Kubrick。Factor本人のほか、彼の愛犬のPirateも出演しています。このタイトル・トラックはアルバムの最後を飾っていますが、まるでロード・ムーヴィーのようなアルバムのなかでもエンドロールような位置づけのインスト曲で、アルバムは余韻を残したままおわります。

このアルバムが多くのひとにとってのクラシックになればいいなと思います。

Factor myspace : http://www.myspace.com/factorg

Fake Four Inc. インストア・ライヴ!

絶賛ジャパン・ツアー中のSole, Ceschi, Awol One & Factor。みなさん目撃されましたか?

本日の高崎公演が最後の公演になりますが、見逃した方に朗報です!

なんと5/5と5/6にインストア・ライヴが行われるとのこと。5日がwe nod、6日がHMV渋谷です。時間は以下のとおり。

Fake Four instore live
5/5 at we nod 15:00-
Sole / Ceschi / Awol One & Factor

5/6 at HMV渋谷 20:30-
Kaigen / Ceschi / Awol One & Factor

Soleの出演はwe nodの方だけです。どうやら彼だけ先に帰るとか。

SoleとAwol Oneなんてあの名曲とかこの名曲とか、クラシック連発ですよ。Ceschiの高速ラップやばいですよ。見逃すとかありえないです、ほんと。

Fake Four, Inc.: A Record Label Sampler Vol. 2

今月末にCeschi、Sole、Awol One & Factorというメンツでジャパン・ツアーを敢行するFake Four Inc.。新しいレーベルサンプラーがcircle into sqaureのウェブサイトでフリーダウンロードできます(要メアド登録)。

新曲もいくつか収録されていますが、なかでも注目は6月にリリース予定のCeschiのニュー・アルバム『The One Man Band Broke Up』より先行収録されている「No New York」。astronautalisをフィーチャーした渋すぎる1曲です。アルバムはいったいどんな内容になるんでしょうね?

そして、CeschiとBlue Sky, Black DeathのふたりによるユニットDeadpan Darling。以前からmyspaceで公開されていた「Dance Song」が「(We Dont Care If You) Dance Song」として収録されています。これがまたスウィートなダンス・トラックですてきなんです。

Deadpan Darlingと言えば、hueの2007年のコンピ『once a hue, always a hue』に収録した「sorry」が名曲すぎますが、あのときからもうすぐ出る出ると言われていたアルバムが今年こそようやくリリースされるのか!?

ダウンロードはこちらから!

ツアーもお忘れなく!

Circle Into Square : Fake Four, Inc.: A Record Label Sampler Vol. 2
Fake Four Japan Tourの詳細はこちら

Fake Four Japan Tour 2010

なんとCeschiが主宰するレーベルFake Four Inc.のジャパン・ツアーが4月下旬に行われることになりました。ヒップホップのみならず、最近はBoy in StaticやElectric Presidentをリリースするなど、いまもっとも注目を集めるレーベルのひとつでしょう。しかし、まさかのジャパン・ツアー!

来日メンバーはCeschi、Sole、Awol One、そして我らがFactorの4名。それにFake Four日本支部のKaigenが加わります。どうせならCars & Trainsも・・・と思いますが、今回はFake Fourヒップホップ部のみってことで。

日程は以下のとおり。

04/30(金)東京@Bed
05/01(土)金沢@MANIER
05/03(月)大阪@Sunsui
05/04(火)高崎@WOAL

ツアー用のmyspaceも作られています。

クラブでのライヴだし、このメンツだとCeschiはギターの弾き語りとかはやらずに、FactorをDJに据えてラップだけのライヴになるのでしょうか。なんにせよ、楽しみですね。

ちょうどGWなので、旅行とか行かない人はぜひ遊びにいきましょう!