hue and cry

Tamas Wellsニュー・ミュージック・ヴィデオ「Thirty People Away」feat. ドニ・ラヴァン!

9月にアジア・ツアーを控えるタマス・ウェルズの新しいミュージック・ヴィデオが届きました。アルバム『Thirty People Away』のタイトル・トラックで、監督はタマスのドキュメンタリー映画『the houses there wear verandahs out of shyness』を撮ったファブリツィオ・ポルペッティーニ。

なんといっても注目は出演している俳優ふたり。ひとりはレオス・カラックスの映画『ポンヌフの恋人』『汚れた血』『ボーイ・ミーツ・ガール』という「アレックス三部作」などでおなじみのフランス人俳優ドニ・ラヴァン。もうひとりはオーストリア人映画監督ミヒャエル・ハネケによる2009年のカンヌ国際映画祭パルムドール受賞作品『白いリボン』で見出された注目の18歳のフランス人女優ロクサーヌ・デュラン。まさかタマス・ウェルズのヴィデオに映画俳優が出演するとは思ってみなかったので驚きです。

ヤンゴンで実際に起きた爆撃事件をモチーフにしたタマス・ウェルズのリリックからインスピレーションを得たポルペッティーニが選んだテーマは「パニック(Panic)」。パニックの語源となったギリシア神話のパーンの化身とも言える男をドニ・ラヴァンが演じ、彼に魅入られパニックになるジョギング中の少女をロクサーヌ・デュランが演じています。

パリの郊外で撮影した美しい映像はとても魅力的ですが、ドニ・ラヴァンの演技は随所に「アレックス」を感じさせ、どこかレオス・カラックスへのオマージュとも言えなくもない作品になっていると思います。

なお、今回のヴィデオの発表とともに、タマス・ウェルズはフランスの新レーベルArtisans du disqueと契約。アルバム『Thirty People Away』がフランスでもリリースされます。ヨーロッパ進出の第一歩です。うまくいくことを願っています。あとはアメリカ・・・ほんとアメリカ人はなにやってるんでしょう。

今回のヴィデオでタマス・ウェルズを知らなかった映画ファンにも彼の音楽を聴いてもらえるようになれば理想ですね。

Tags:

コメントする