hue and cry

egil olsenニュー・アルバム『ooo what happened』

ノルウェーのシンガー・ソングライター、エギル・オルセンのニュー・アルバム『ooo what happened』がついに届けられました。

*詳細はこちらをご覧ください:http://www.inpartmaint.com/site/12347/

2013年11月の来日ツアーのときは翌年の春までには完成すると言っていたのですが、結局それから1年も経ってしまいました。新たに建てた自分のレコーディング・スタジオにてレコーディング。音楽的にはこれまでの3枚のアルバムからは少し変化があり、その持ち前の美しい歌声は健在ですが、彼のコレクションのシンセサイザーを多用することで浮遊感と不思議なメランコリアが支配する作品となっています。

来日ツアーでも披露したシングル「Find A Way」は希望を示唆する内容を歌っていたので、新しいアルバムはそんなモードになるのかなという予感がありましたが、蓋を開けてみると全体的に内省的でメランコリックな雰囲気です。

そもそもタイトルからして「ぼくの人生になにがあったのか?」という意味深なもの。サウンドだけでなく歌詞からもところどころ「迷い」のようなものを感じさせます。来日のとき、すきあらばおもしろいことを言おうとしていたあの天真爛漫なエギちゃんからは意外ですが、なんとなく想像はつきます。確認したわけではないですが、制作中に起きたオルセン夫人の妊娠というできごとが影響しているのかな、と(出産は2014年12月)。

「なんとか踏ん張って、なんとかあきらめないでいるんだ
ぼくはなんとか進みつづけるよ」(「tryin」)

音楽で生計を立てるプロフェッショナルなシンガー・ソングライターである彼の迷いと葛藤を反映したようなこのアルバムはとてもパーソナルですが、このタイミングでこのフラジャイルな作品は生まれないといけなかったのでしょう。シンガー・ソングライターとして生きていくこと。もしかしたらエギル・オルセンは他のLiricoのアーティストの誰よりも自覚的なのかもしれませんね。

ボーナストラックとして、アルバム未収録曲と、2013年の来日ツアーのライヴ音源のダウンロード・コードがつきます。こちらもとてもすばらしい内容ですよ!

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