hue and cry

Tamas Wells 『Thirty People Away』 セルフ・ライナーノーツその1「Thirty People Away」

ミャンマーでは4月のなかばに「ThinGyan」というミャンマーの正月を祝う大きなお祭りがある。

ヤンゴンにおいては、何千人ものひとたちが車で囲んだり、通りに面した大きなステージに立って、互いに水をかけ合う。バケツいっぱいの水をかけるひともいれば、庭のホースを使うひとまでいるけど、高速の消防ホースがもっとも評判がいい。いちどに数人のひとたちを倒すことができるから。

その日は一日中、ミャンマーの有名なシンガーやムービー・スターが通りに面した大きなステージでチャイニーズ・ポップをミャンマー語に翻訳したうたを歌い、ひとびとは春巻きを食べ、いちばん人気のあるステージに入るために列に並ぶ。

昨年のお祭りで、ある男がカンドージー湖に設置されたミュージック・ステージ(このお祭りでもっとも人気のある場所のひとつ)まで歩いてきた。何千もの人ごみに押し入ったその男は、爆弾を爆発させたのだ。

そのときぼくらは家にいた。30分後、電話が鳴り、ぼくらのミャンマーの友人がそのときカンドージー湖にいたことを伝えた。

彼は無事だったが、爆風を感じ、そこから逃げるときに地面に横たわった死体を見たらしい。

彼は言った。爆発があった場所からたった30人ぐらいのところに彼はいたと。

(原文はこちら

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