数々のジャズ・スタンダードを生み出した盲目のジャズ・ピアニスト、ジョージ・シアリングの幻の音源が初CD

1982年6月より共演を始めたジョージ・シアリングとドン・トンプソンとのピアノとベースによるデュオによる演奏。1983年、ニューヨークにあるシェアリングのリビングルームにて録音されたとても美しくかつエキサイティングな音源が、幸運にもシェアリングの妻であるエリー・シアリングさんにより発見され、ドンとの共同プロデュースという形で遂にCD化に至りました。美しいグランドピアノのある部屋にドンのフランス製のウッドベースを運び入れ、暖炉の前にオープンリール方式テープレコーダをセットし数日間に渡り、録音をされたようです。とてもリラックスした雰囲気で録音されたデュオによる演奏は、気の利いた大人の会話のように彼らの飾らない歌心が暖炉の炎のようにのように静かに優しく寄り添ってあたたかいリビングが想わず脳裏をよぎる空気感も伝わってくる楽器による会話を繰り広げています。

ジョニー・マンデル作曲による『ア・タイム・フォー・ラブ』での美しいハーモニー、チャーリー・パーカー作曲のビバップの名曲『コンファメーション』でのブルージーかつミドルテンポが心地よい流れるようなメロディ、曲半ばからのバースの部分の演奏に想わず聴き入ってしまい、作曲家としてではなく当時60代半ばであったシェアリングの円熟の演奏がとても素晴らしく寄り添うようなドンのベースとのデュオによる演奏を10曲とソロピアノによる演奏を4曲収録されています。永遠の輝きを放つ果てしなく美しい感動の傑作。

 
Tracks
1. I Didn’t Know What Time It Was
2. A Time For Love
3. Ghoti
4. The Things We Did Last Summer
5. Laura
6. The Skye Boat Song
7. Confirmation
8. The Girl Next Door
9. Can’t We Be Friends?
10. I Cover The Waterfront
11. Out Of Nowhere
12. That Old Devil Called Love
13. SubconsciousLee
14. Beautiful Love

<パーソネル>
GEORGE SHEARING (piano)
DON THOMPSON (bass)

1983年NYにて録音