ワールドスタンダードはデビュー当時から編成が大人数のため、東京以外で演奏することは難しかった。誘われても、おおよそは断ってきた。〈ひとりでもワールドスタンダードの音楽を奏でることはできないだろうか?〉。永遠の課題のように思えた。
『色彩音楽』と『エデン』というアルバムを制作しているとき、そのデモテープはひとりで歌いギターを弾くスタイルだった。はっと気づいた。〈あれ?これなら出来るんじゃないか〉。基本に帰り、今回、ひとりで弾き語りをやってみることにしました。䕃凉寺で歌います。37年の音楽人生で、こんなことが起こるなんて思ってもいなかった。
(鈴木惣一朗)
音楽は甘く苦く <ワールドスタンダード ライヴ&トーク>
<第一部> ワールドスタンダード ライヴ
デビュー35周年を迎えた2020年に10年ぶりのアルバム『色彩音楽』、翌年『エデン』と相次いで新作をリリース。今年、こちらも10年ぶりとなるライヴ活動を再開したワールドスタンダード・鈴木惣一朗が、キャリア初の弾き語りライヴを行います。
<第二部> トーク「ビター・スウィート・ミュージックの薦め」
「いい音って何?」 ー アナログ・レコード、カセット・テープ、CD、配信、そしてレコード回帰へと音楽の聴き方が移りゆき、求められる音楽もまた時代とともに変わっていく中、今も昔もあるこのシンプルな問いかけ。音楽制作者とリスナー、両者の目線からの「いい音」を巡って、パネラー各氏がお薦めする音源を聴きながら語ります。
キーワードはビリー・アイリッシュ、細野晴臣、クルーナー・ボイス、録音芸術、ノイズ、不協和音、ASMR、共振する周波数まで、振り幅はどこまでも広く。音楽好きにはたまらないディープなトーク・セッションをお楽しみに!
鈴木惣一朗(ワールドスタンダード)
黒田秀徳(orab record)
岡本方和(moderado music)
稲葉昌太(インパートメント)
日時 ▶︎ 2022年5月15日(日) 開場17:30 / 開演18:00
会場 ▶︎ 蔭凉寺 岡山市北区中央町10-28
入場料 ▶︎ 予約3,000円 当日3,500円(限定40名)
メール予約・問合わせ ▶︎ moderado music : moderadomusic@gmail.com
※公演名・お名前・人数・連絡先を明記のうえお申込みください
鈴木惣一朗
1959年、浜松生まれ。音楽家。83年にインストゥルメンタル主体のポップグループ「ワールドスタンダード」を結成し、85年に細野晴臣プロデュースでノン・スタンダード・レーベルよりデビュー。「ディスカヴァー・アメリカ3部作」は、デヴィッド・バーンやヴァン・ダイク・パークスからも絶賛される。デビュー35周年を迎えた2020年に10年ぶり12枚目のオリジナル・フル・アルバム『色彩音楽』を、続いて2021年に13枚目のアルバム『エデン』をリリース、同時に過去の全作品を全世界での配信を解禁。2022年4月には10年ぶりのライヴ「理想郷」を渋谷WWWで開催。アシッド&トラディショナル・フォーク、南米音楽、トーチ・ソング、ミニマル、サイケデリア、室内楽から民族音楽まで吸収した音楽性が、ジャンルと世代を超えて支持されている。
プロデューサーとしては、程壁(チェン・ビー)、南壽あさ子、ハナレグミ、ビューティフル・ハミングバード、中納良恵、湯川潮音、羊毛とおはな等、多くのアーティストを手掛けた。2013年、直枝政広(カーネーション)とSoggy Cheeriosを結成。
執筆活動や書籍も多数。95年刊行の『モンド・ミュージック』は、ラウンジ・ブームの火付け役となった。細野晴臣との共著に『とまっていた時計がまたうごきはじめた』(平凡社)『細野晴臣 録音術 ぼくらはこうして音を作ってきた』(DU BOOKS)。ビートルズ関係では『マッカートニー・ミュージック~ポール。音楽。そのすべて。』(音楽出版社)。「耳鳴りに悩んだ音楽家がつくったCDブック」(DU BOOKS)などがある。
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