台風MARIAと3人のフリークス
美しいヴァイオリンとノイズのカオス
乞食の少年、小人トム、フランケンシュタインが台風の女神マリアへ求婚する。一体だれがマリアと結ばれたのか。

染布ジャケット『13の水』を今年3月にリリースしたばかりの波多野敦子が音楽と写真
のコラボ作品を発表。2005年に大阪、築港赤れんが倉庫で収録された音源から想像されるイメージを、写真家 井上嘉和監修のもと大阪FLOAT(安治川倉庫)にてライブ撮影が行われた。モデルにコンテンポラリーダンサー東野祥子(BabyQ)、衣装にSEN、照明に筆谷亮也を迎える。音楽の基盤となる赤れんが倉庫音源(2005)は波多野のヴァイオリン、ピアノと千住宗臣によるパーカッションのみのシンプルなセット、深い自然リヴァーブが非常に美しい。そこへFLOATにて撮影時に収録したライブ音源 (2011)、アナログシンセ等も加えたノイジーな波多野ソロセッションを追加。美しいヴァイオリンと切り刻まれたノイズは見事なコントラストを描く。
ジャケットは『13の水』と同じく唯一の仕上がり、24Pの写真ブックレット付き。そして主人公、台風マリア(東野祥子)とフリークスたちの物語を写真とタイトルから想像していただけるだろう。(大文字の曲タイトルは全て気象庁発表の台風の名前を使用している)

 

<曲目>
1.beggar boy
2.LINFA
3.mushroom lake
4.OMAIS
5.tom thumb
6.crooked dance
7.HAIKUI
8.march of suitors
9.frankenstein waltz
10.MARIA
11.down the aisle
音楽
波多野敦子/violin,piano,voice,sum
千住宗臣/percussion (3,5,8)
渡邊みつる/piano(1)
録音: 林皇志(2005)/波多野敦子(2011)
マスタリング: 庄司広光