大ヒットを記録したアルバム『After The Fact』から約2年。カナダが誇るビートの魔術師ファクターの新たなる挑戦。
リリカルなビートを作らせたらこの男の右に出るものはいない、カナダのビートメイカー・ファクター。日本編集のベスト・アルバム『After The Fact』が異例の大ヒットを記録し、そのビートは数多くのものを魅了しつづけている。これまで50名以上の世界中のMCと仕事をしてきた彼が、今回インスト曲を中心に据えたアルバムに挑戦。MCとのコラボレーションに最も喜びを感じていた彼が初めて自らのビートだけで勝負しようと決意した意欲的な作品である。よりロック的なサンプリングを中心に組み立てられたクオリティーの高いプロダクションは貫禄すら感じさせる。
さらに、今回、フィーチャーされている豪華ゲスト陣もいつになく多彩。Nomadと初めてタッグを組んだ「Home Again」は、あの名曲「Another Tomorrow」に比肩するアンセム中のアンセムに仕上がっていて、これには感動しないものはいないだろう。他にもJosh Martinez、Noah23、Ceschi、Moka Only、Awol One、Freestyle FellowshipのMyka9、Kirby Dominant、Epic、さらにはNYアンダーグラウンドの伝説のMC Sadat X (Brand Nubian)まで実力派たちが多数参加。
Factor
ファクター
サスカトゥーン在住のプロデューサー。10代の時よりビートを作りはじめ、2002年にoffbeatsというレーベルをスタートさせる。2003年にはレーベル名をside road recordsに変えて、ハイペースでリリースを重ね、いまや人気レーベルのひとつに数えられる。レーベルのほとんどすべての楽曲においてfactorがプロデューサーを務めている。これまでに50人以上のさまざまなMCと一緒に仕事をしてきた。ピアノ、チェロ、ヴァイオリン、ギターとさまざまな生楽器を駆使して作られたプロダクションは実に流麗で、そのリリカルさには定評がある。