未踏の地へと誘う、境界なき音の旅

フランス生まれ、ロンドンを拠点に活動する作曲家/マルチ・インストゥルメンタリスト Pascal BideauによるプロジェクトAkusmiが、新作『Terra Incognita』で未知なる音世界への旅を描き出す。Sarathy Korwar、Dudú Kouate、Marysia Osu ら多彩なゲストを迎えた本作は、スピリチュアル・ジャズ、グローバル・ミュージック、ミニマリズム、そしてエレクトロニクスを横断しながら、国境や既存のジャンル感覚を軽やかに飛び越えていく。
 
前作『Fleeting Future』やEP『Lines』に見られた緻密な反復構造から一転し、本作ではより自由で有機的なグルーヴを追求。AfrobeatやElectronic Afro-pop に宿る生命力を取り込みながら、躍動感に満ちたポリリズムと開放的なサウンドを展開している。Alice Coltrane や Pharoah Sanders を想起させるスピリチュアルな空気感をまとった“A Waking Dream”、トランス的な高揚を生み出す“Anima”、鳥の鳴き声やピグミー・フルートを織り交ぜた“Drongo’s Flute”など、各楽曲はまるで異なる風景へと迷い込むような感覚を与えてくれる。
 
アルバムには、インド出身のタブラ奏者 Sarathy Korwar が参加し、“Rain Dance”ではドラムンベースにも通じる疾走感を加えているほか、セネガルの音楽家 Dudú Kouateがパーカッションやンゴニ、フルート、ヴォーカルで作品全体に豊かな色彩を与えている。また、Levitation OrchestraのMarysia Osuや、長年のコラボレーター Daniel Brandtも参加し、ジャズ、伝統音楽、電子音楽が自然に溶け合うサウンドスケープを形成している。
 
Akusmi自身も、フルート、クラリネット、ギター、ムビラ、バラフォンなど世界各地の楽器を演奏。その中心にあるアルト・サックスは、“語り手であり探検家”としてアルバム全体を導いていく。タイトル『Terra Incognita』が意味する“未踏の地”とは、実際の場所であると同時に、自身の内面へ向かう精神的な旅でもある。驚きや戸惑いを抱えながら未知へ踏み込んでいく感覚を、圧倒的な没入感とともに体験させてくれる作品です。

 

Track listing:
1.A Waking Dream
2.Anima
3.Club Subterranea
4.Pleine Lune *CDのみBonus Track
5.Drongo’s Flute
6.Rain Dance
7.Dawning Dusk

A
1.A Waking Dream
2.Anima
3.Club Subterranea
 
B
1.Drongo’s Flute
2.Rain Dance
3.Dawning Dusk