柔らかなミュート・ピアノ、重厚かつ艶やかなストリングス、心の”ヒダ”を撫でるようなノイズ。静かに魂を燃やすように癒やす、美しくも儚いシネマティックな11の物語。
異彩を放つ前作より3年ぶりのShingo Mimura 2ndアルバム『Two Dreams Flew Over A Pine Tree』が遂に完成!

前作発表後、コンサートホール、教会や指定重要文化財、プラネタリウムなどを中心にソロ、ストリングスとのアンサンブルによる様々な演奏形態で精力的に公演を行ってきた。
その磨かれたライブ”生(せい)”の感覚は複雑に絡み合う旋律の調和と混沌を優しくも力強く作品へと昇華させている。

薄いシルクを纏うような繊細なタッチの柔らかいピアノ。アップライト&エレクトリックベース、ギターによるドローンは森の奥に草木の香りを含ませながら漂う幻想的な霧のよう。特筆すべきはチェロのソロからアンサンブルまで様々な形態のストリングスが全11曲中10曲に渡ってクレジットされており、憂いのある作風の中にも重厚、鮮やかかつ気品を感じるシネマティックな作品となっている。
その他にもグラスを弓で鳴らしたり、焚き火やビー玉など様々なマテリアルから精製されたノイズが対比となり楽曲をユニークに引き立てる。
さらに作編曲はもちろん、ストリングス演奏以外の楽器演奏、レコーディングエンジニア、ミックス、マスタリング、アートワークまで全て本人が手掛けており、細部まで真に迫ろうとする拘りが伺える。

美しさと儚さが同居するメロディから繰り広げられる音世界はまるで映像美。
コロナ禍において制作された本作は、世界を包む暗闇の先に確かに存在する無数の希望を予感させる一作となるだろう。
Johann Johannsson、Olafur Arnalds、Max Richter、Dustin O’Halloranファン必聴。

 

Tracklist
01. A Moment Of Silence
02. Centurie 10:72
03. Farewell I
04. A Mirage On The Cold Sea
05. The Wind Of God
06. Loving Gaze
07. Memories In The Womb
08. Farewell II
09. Wavering
10. Takarajima
11. Two Dreams Flew Over A Pine Tree