ヒオール・クロニックとのユニットPill-Oh、そして映画音楽の世界でも活躍するギリシャ人作曲家ジノヴィア・アルヴァニティディのソロデビュー・アルバム。素朴な美しさと憂いを帯びたピアノやメロディカの旋律に、叙情感溢れるストリングスや神秘的なウィスパーボイズを繊細に纏わせ、カミュの言葉「生と死の間には美と憂鬱がある」の世界観を描き出す、シネマティックなモダン・クラシカル作品。

 

2012 年に Hior Chronik(ヒオール・クロニック)とのデュオ Pill-Oh(ピル・オー)として、アルバム『Vanishing Mirror』をリリースした、 ギリシャ出身フランス在住の女性作曲家、Zinovia Arvanitidi(ジノヴィア・アルヴァニティディ)がセルフプロデュースによるソロ・ デビューアルバムをシンガポールの KITCHEN. LABEL よりリリースする。
 
序盤のミニマリスティックなピアノ曲から、ストリングス、エレクトロニクス、フィールドレコーディング、ウィスパーボイズなど を非常にエレガントに取り入れながら、過去と現在が向かい合う不思議と見覚えのある風景へとリスナーを誘うような、シネマティッ クな美しいコンポジションが展開されていく。さらに、モダン・クラシカルのジャンルでは珍しいメロディカの音色が、彼女の音楽 のコントラストにより魅力的な深みを与えている。
 
アルバムを通して、たとえばピアノのアイボリー(白鍵)とエボニー(黒鍵)、もしくは、季節の始まりと終わりのように、相反す る2つイメージが偏在する。それはアルヴァニティディの音楽が、アルベール・カミュの言葉である ”There is a life and there is a death, and there are beauty and melancholy between”. (「生と死の間には、美しさと憂鬱がある」) のエッセスを昇華しているからであろう。
 
アートワークは、『Pill-Oh / Vanishing Mirror』と同じくフランス人写真家 Aëla Labbé の作品。Pill-Oh 作品のファンはもちろん のこと、坂本龍一やダスティン・オハロランのファンにもオススメの1枚。2018 年の「ピアノ・デイ」(※ニルス・フラームが提 唱する1年の88日目をピアノの日としてピアノを祝福しようという試み)を記念して、CD / LP/ デジタルのフォーマットで 3 月 29 日にリリースされる。

 

Track list :
1. Ivory
2. Essence
3. Inattendu
4. Fluttering
5. Invisible
6. Parting Ways
7. Duende
8. Afterlight
9. Ebony
10. Time