アトランタ在住、ジャンゴ・ラインハルトに影響を受けたSSWが超絶ギターテクで踏み込んだポストロックの新境地。

サファリ・ウィリアムズというポストロック・スリーピースバンドでも活動中のクラーク・ハミルトン。バンドとは別のアプローチでストレンジャー・サウンディング名義でソロプロジェクトを発足し活動していたが、2019年のEPリリースのタイミングでクラーク・サウンドに改名。そこからおよそ1年の制作期間を経てフルアルバムをリリースするに至る。南米よろしくなリズムパターンを多用し、その上をジャズ要素を感じさせるギタープレイで横断。それだけでも聴きごたえがあるが、さらに変拍子でリスナーを翻弄してくる。キレッキレのフルートも聞こえてきたりで、ロックという括りでは完全に収まらず、ワールドなんだかプログレなのか、はたまたジャズかという楽曲がこれでもかと畳みかけてくる。しかし、シンガーソングライターという軸は決してブレていない。従来のポストロック好きにはもちろん、テクニカルなインストバンドが好みの方、一筋縄ではいかない音楽をついつい求めてしまう腹ペコリスナーには確実にチェックしてもらいたい1枚に仕上がっている。また、フィジカル化されるのが初ということで、日本国内盤のために、まだリリースされていない新曲のデモを含めた5曲がボーナストラックとして追加されている。大満足の内容だ。

 

Tracklist
01.Tired Hands
02.Nusung
03.Dreamer
04.In Another Moment
05.Strides
06.Seconds
07.Anything at All
08.Happiness is Timing
09.Comic Book
10.Phony
11.Tape Seed
12.In another moment demo
13.Anything at all cassette demo
14.Comic book cassette demo 
15.Phony demo
16.FRY(未発表曲) demo
 (12~16 Bonus Track for Japan)