p*dis BEST of 2011
p*disスタッフ4人がそれぞれ2011年の年間ベスト5タイトルを選びました!
1. Na Hawa Doumbia / La Grande Cantatrice Malienne Vol.3 (atfa001)
アフリカ音楽のカセットテープ音源を紹介する素敵なレーベル『Awesome Tapes from Africa』の第1弾!マリの女性シンガーNa Hawa Doumbiaの82年録音作。ポリリズミックで土着的なのに、どこか洗練された演奏と、生き生きとした生命力溢れるボーカルがとても素晴らしいサウンド。日本の民謡に似たメロディーがでてくるのが不思議でした。2011年の12月のヘビーローテーション!
2. Mark McGuire / Get Lost (PDIP-6521)
EmeraldsのギタリストMark McGuireの最新作「Get Lost」。テリー・ライリー、マニュエル・ゲッチング、アシュラあたりが好きなおじさんの心も、そのあたりを知らない若い世代の心もガッシリつかんだ、キラキラ極上ギターアンビエント。タイトル曲の「Get Lost」は2011年の個人的アンセムでした。今後の作品も本当に楽しみです。
3. Dirty Beaches – Badlands (zm010)
台湾生まれ、カナダのモントリオール在住のAlex Zhang HungtaiのワンマンプロジェクトDirty Beachesの1stアルバム。昔のリズム&ブルースやロカビリーを取り入れたノスタルジックでシネマティックなサイケデリアが夢見心地な気分にさせてくれます。ローファイに食傷気味な気分になってた頃があったけど、これは大ホームラン。
4. Mark Fry / The A. Lords / I Lived in Trees (sl013)
Glen Johnson(Piano Magic)とDavid Sheppard (Phelan Sheppard)が運営するレーベルSecond Languageは、本当にクオリティーの高いものが多いし、パッケージも凝っていて、毎リリース楽しみなのですが、この70年代の伝説のアシッドフォークシンガーMark FryとDirectorsoundとPlinthによるThe A. Lordsのコラボ作は素晴らしかった。ソフトなサイケ感に包まれる極上のチェンバーフォーク作品。
5. Aspidistrafly / A Lttle Fable (AMIP-0011)
シンガポールのAspidistraflyの新作。Aprilの深みのある美しい歌声とアコギのシンプルなフォークサウンドに、ストリングスやエレクトロニクスがドリーミーな表情を付けていく、秀逸フォークアンビエント。Vashti BunyanやLinda Perhacsなど、ブリティッシュフォークからアシッドフォーク、そしてエレクトロニカ〜アンビエントファンまでを魅了してしまうでしょう。サウンドと同じ世界観の写真集のヴィジュアルや、パッケージのディテールも本当に素晴らしい作品です。
映画『ハイ・フィデリティ』のように、CD棚をじぶんの思い出順に並べるとしたら、ここに挙げた5枚はたとえばここ10年のなかでもっとも強い思い出とともにCD棚で輝きをはなつことでしょう。もちろんそんな面倒なことはしませんが、きつかった1年に寄り添ってくれた大切な音楽たち。例によって、じぶんのレーベル関連の作品はここからは除外しています。
1. Aspidistrafly / A Lttle Fable (AMIP-0011)
はじめてエイプリル・リーの歌を生で聴いたとき、こんなに上手な歌手がいるのかと感動しました。それから数年経って届けてくれたこの作品にはほんとうに驚かされました。かなしみとメランコリア、そしてノスタルジア。それはぼくがやっているLiricoというレーベルのコアと共有する部分が多かったから。じぶんが密やかに大切にしていたものが共通していたときのさわやかな喜びに似た繊細な感情。たとえば、タマス・ウェルズの『A Plea en Vendredi』をはじめて聴いたときと同様に、ぼくがこの作品に感じたのは「うれしい」という感情でした。
2. A Winged Victory For The Sullen / st (eratp032)
Dustin O’HalloranもStars of the Lidもだいすきなぼくにとってはこの作品は聴く前からすでにこのポジションにあったと言っても過言ではないくらい。「レクイエムでない音楽はない」・・・2011年という年に、天上の美しさを持ったこの作品が発表されてほんとうによかったと思います。
3. Andrre / Learn to Love (andrre001)
これほど「遅すぎた作品」という形容がふさわしい作品はないでしょう。hueというレーベルがまだ自由に動くことができた、寛容な時代にこの作品が間に合っていれば・・・という妄想をたまにします。もちろん、ただぼくに勇気が足りなかっただけなのですが。
蒼さを失いたくないひと、蒼さを求めつづけるひとがもしいたら、この作品をぜひ聴いてみてください。メラネシアン讃歌をサンプリングした「Learn to Hope」の、嘘みたいな高揚感は絶対に味わうべき。こちらのブログ記事もあわせてお読みいただければと。
4. Chris Weisman / transparency (ar021)
サイケデリックなものは本来苦手。すぐに音に酔ってしまうから。アコースティック・ギターの弾き語りを中心に、ガチャガチャしたサウンドガジェットによって作り出すChris Weismanのゆるいサイケデリアはぼくにとって完璧。「Round」〜「Music in the Line」〜「The Winning Blues」の冒頭3曲の美しさは何とも言えません。このひとはいつもちょこちょこ実験を挟んでくるので、一般ウケは望めそうにないですが、それでもぼくにとっては大切なアーティストのひとりです。
5. Mark Fry / The A. Lords / I Lived in Trees (sl013)
70年代のイギリスのアシッド・フォーク・シンガーMark Fryと、DirectorsoundとPlinthによるThe A. Lordsによるコラボレーション作品。Mark Fryのことは知りませんでしたが、1曲目のタイトル・トラックで彼の歌声が聞こえた瞬間、ぼくのこころは震え、すぐさま魅了されてしまいました。過度にサイケデリックでないのはThe A. Lordsのふたりの手腕によるところが大きいのでしょう。Directorsoundの作品『Two Years Today』も昨年、指折り数えるぐらいの名作。
Best5と言われてますが、どうしても5位が二つになってしまい…許して下さい。今年は沢山の発見がありましたが、特に新しいジャンルとか。いままで聴いた事の音楽っていうのはあまりなくて、質の高い作品に多く出会った気がします。特に二つに1位に選んだMark McGuire、Nils Frahmは今まで存在した音楽/ジャンルの音のレベルを一つ上げたように感じた作品でした。目新しいものや最先端の音楽だけが目につき易いけど、もっとゆっくりじっくり音楽を聴ける時間/場所を作って聴く事ができればいいなぁ。そうすればもっと届く音楽は沢山あるし、楽しめると思いました。
1. Mark McGuire / Get Lost (PDIP-6521)
2011年に一番聴いた作品。ギターの音を重ねまくって録音した音に、今作ではヴォーカルまで入ってます。ここ数年でのギター・アンビエントでは最高傑作だと思います。今後10、20年まったく色褪せない作品。
1. Nils Frahm / Felt (eratp033)
『Wintermusik』『The Bells』と傑作をリリースしながらも、フルアルバムにこんな凄い楽曲を用意してました。音と音の間とか、空気の音とか匂い、そんなもんまで全部CDにパックしてしまった作品。この人はピアノだけじゃないです。全体のバランスが奇跡的に成り立ってます。
3. miaou / the day will come before long (TSIP-2041)
僕たちのmiaouの最新アルバム。epic45のBen, Radical FaceのBenのダブル浅野ならぬダブル・ベンが参加したmiaou史上最高傑作!エレクトロニカ〜ポストロックの枠を飛び越え、日本の枠をも軽く飛び越えてしまったよ!
4. Secret Cities / Strange Hearts (wv087)
ノースダコタから送られて来た手紙〜受け取りましたよ。童話とトロピカルな雰囲気が融合した楽曲は唯一無比な存在。メロディー抜群、音をもっとハイファイにすればメジャーデビュー間違い無しだけど、この人たちはそんなことやらないんだろうなぁ。すっとこのままでいて欲しいバンドです。
2011年フィンランドのみならず北欧の音楽賞を総ナメにしたフィンランド産インディーロックの最高傑作。祝祭感とポップさを併せ持ったサウンドにずぶずぶとハマってしまいます。
5. Luke Temple / Don’t Act Like You Don’t Care (wv060)
Here We Go Magicのリーダーでヴォーカリスト。ひょうひょうとしたヴォーカルと天才的な楽曲アレンジ/メロディーは、Sufjan Stevensから”ポップミュ−ジックの世界で最も美しいヴォーカリストの一人”と賞賛される男。
2011年もいろいろありました。インディとクラブを中心に全体のシーンをうっすらと広く浅く見てきましたが、ここ数年の中でも目立ったリリースがそれほどなく比較的おとなしかったような気もします。ここ日本でも爆発したJames Blakeありましたが、、、あくまでもトレンド的な受け取り方ですが、新しいプロダクションで更新されてきたクラブ・ミュージックでさえもインディのアナログ・シンセ・ブームと共振し、80年代色がよりいっそう強まり、そこから更に90年代へ遡ったトレンドも出始るなど、原点回帰、オールドスクール、ノスタルジアで溢れかえる昨今、シカゴのジューク/フットワークは数少ない”新しい音楽”であると言えるでしょう。elekingでもジューク・コンピレーション第2弾『Bangs & Works Vol.2』が”明日への起爆剤”と大絶賛でしたが、正にそれです。昨年のMachinedrumがやってのけたべースミュージックとの融合のようにさらなる更新の期待が高まる、今後とも要注目です。春にはシカゴ・ゲットー界の重鎮、ジュークのゴッド・ファザーTraxmanのリリースが控えてます!
1. DJ Diamond / Fight Muzik (ziq302)
ジュークは基本ダンスバトル用にというか、ダンスありきの音楽なので他のダンスミュージックに比べてもスカスカのツールなのですが、Dj Diamondはそこから更にそぎ落としたかのようにミニマルで、ミニマルリズムの美学さえ感じます。Planet Muからリリースされたジュークの中でもデトロイトっぽいクールさやより洗練された感じがあるのですが、ゲットーならではストリート感溢れるワイルドな躍動感は凄まじいです。油断してるとヤられますよ。。最狂!
2. V.A / R-way Junction (MBIP-5504)
昨年のJames Blake以降ハイプとったポストダブステップのアーティスト(SBTRKT, ZOMBY, FaltyDL, James Blake)を数年前よりリリースしていた早耳レーベルRAMP。初となるレーベル・コンピレーションはベース、ビート、ハウス、ディスコなどジャンルも多岐に渡り、収録されているアーティストの名前を見るとシーンの代表格が網羅されているので入門編としても良いのですが、内容は渋いのでコアなリスナーにもオススメです。特に中盤:) 腕利きのDJでもあるオーナーのTom Kerridgeの耳とセンスは抜群で、Dro Carey, Garry Read, Airhead(James Blakeバンドのギター担当)などの新鋭が続きます!
3. FaltyDL / Your Stand Uncertain (ziq286)
ダブステップの源流UKガラージをモダンにアップデートした、ポストダブステップの流れにあるフューチャー・ガラージ(ガラージ系ベース)の走りとなったFaltyDLの最新作。自身のスタイルを更に突き詰め、ボーカルトラックも収録、色気も出て来た一枚です。時節?と思わせる微妙なプロダクションが面白く、Planet Muらしいオルタナティブでユニークな一面もある、オシャレで良い感じ〜だけでで終わらないところも魅力です。3枚目はおそらく集大成になるでしょう!
4. Seahawks / Invisible Sunrise (om002)
最近のバレアリック・ディスコ界隈で一番目新しい、いち早くジャーマン・プログレをルーツとしたOneohtrix Point NeverやEmeralds以降のシンセ・サウンドやニューエイジなモードを取り入れたSeahawksの2枚目となるフル・アルバム。単なるフォロアーでなく、ベテランならではの職人技とも言えるテープ・マスタリングをほどこした音のこだわりと巧みな折衷的バレアリック感、そしてこのアートワーク!今作ではAORも織り交ぜた至高の雰囲気ものに仕上がってます。チルウェイヴでなくチルアウト!
5. Sun Glitter / Everything Could Be Fine (km004)
ダークウェイヴ、エレクトロニカ、ビートを混ぜ合わせたようなサウンドで一昨年前から騒がれるようになったウィッチ・ハウスですが、Sun Glitterはそのダークなゴシック感とサイケデリックな要素をポップにして、ジャケットのようにエレクトロニカのソフトなオシャレさも掛け合わせた明るめの”ウィッチ”です。このタームを代表するレーベルTri Angleより現れたCalms Casinoなんかはヒップホップのプロデューサーでもあり、実際ウィッチはハウスではなく、Flying Lotus以降のビートの流れと解釈する方が受け取り安いかと思います。エレクトロニカ・ファンに激しくオススメです!























































